「上を向いて歩こう」の作曲家。
幼少期より音楽に親しみ、神童としてピアノの腕を磨いた。大学在学中にジャズピアニストとして爆発的な人気を集めた。作曲家に転身後、大学の後輩・永六輔と共に「六八コンビ」として音楽バラエティ番組「夢であいましょう」を手掛ける。「明日があるさ」「遠くへ行きたい」「こんにちは赤ちゃん」など数々のヒット曲を生み出した。
この企画は名曲「上を向いて歩こう」などの数々の日本の名曲を作った、中村八大さん、永六輔さん、坂本九さん、3人の友情の物語、伝記だと思います。
僕が演じるのは中村八大さんです。素晴らしい天才ジャズピアニストで、戦争から高度成長期の時代に深く織り込まれた体験や、ジャズを追い求めた八大さんが、日本人の心に染み渡る音をいかにして生み出していったのかを大切に演じていきたいと思います。
個人としては、母がピアノの先生なので、ピアノを弾く役は親が喜んでくれると思い、とても嬉しいのですが、小学生の頃やたまにライブで弾く程度だったので、今回ピアノを弾くということもチャレンジになります。
昔の話ではなく、今にも繋がる心の歌というものを届けられたらなと思いながら撮影に臨みます。是非楽しみにしていていただけると幸いです。
「上を向いて歩こう」の作詞家。
放送作家としてテレビやラジオの世界で頭角を現した頃、大学の先輩である中村八大に誘われ、作詞もはじめる。それをきっかけに、「見上げてごらん夜の星を」「遠くへ行きたい」「こんにちは赤ちゃん」「いい湯だな」など、数々の名曲を世に送り出した。作家、演出家、演者など、その多才さで、戦後の日本のエンターテインメントを盛り上げた。
この作品のお話をいただいたとき、岡田さん、そして仲野太賀の名前を聞いて、「これはぜひ参加したい」と強く思いました。
脚本を読ませていただき、幅広い世代の方々に今でも歌い継がれている名曲「上を向いて歩こう」の誕生の裏側に、これほどまでに熱く、人間味あふれるドラマがあったことに深く心を打たれました。
僕が演じる永六輔さんは、とにかく言葉の力とユーモアに溢れた方。役作りのために当時のラジオを聴き続けていましたが、気づけば役の準備であることを忘れ、リスナーとして夢中になってしまうほど、その語り口に惹き込まれていました。
現場では、中村八大さんを演じる岡田さんの、ピアノに向き合う姿に圧倒されました。半年前から準備を重ね、どんなに難しい楽譜が直前に届いても、さらりと自分のものにしてしまう。その努力を決して表に出さず、自然体でやってのける姿は、まさに八大さんそのものだと感じました。
坂本九さんを演じる仲野太賀も難しい曲を撮影前もクランクインしてからも何度も練習していました。本番ではスタッフ、キャスト全員がそんな太賀の歌声に涙しました。
仲野太賀の歌も作品の見どころだと思います。
“689トリオ”として3人で現場で過ごした時間は、とても楽しく豊かなひと時でした。
この時間を通して改めて、ものづくりの美しさを感じました。
「上を向いて歩こう」の歌手。
エルビス・プレスリーに憧れて音楽の道を志した少年は、その天真爛漫な笑顔で「九ちゃん」の愛称で親しまれ、お茶の間のアイドルとして爆発的な人気を獲得。「上を向いて歩こう」「幸せなら手をたたこう」「見上げてごらん夜の星を」など数々のヒット曲を持つ。「上を向いて歩こう」が世界1位になった60年代は、中村八大・永六輔と共に【689トリオ】と呼ばれた。
出演が決まったとき、誰もが知るあの名曲にはこんなドラマがあるだなんて、脚本を読みながらワクワクしました。
岡田さんと松坂さんという、心からリスペクトするお二人と一緒に“689トリオ”として演じられる喜びは本当に大きかったです。
坂本九さんという国民的スターを演じるのは、プレッシャーもありますが、ひたすら当時の映像や音源をチェックし、音楽監督とも相談しながら、曲の成り立ちを一度分解して、九さんの「ハート」で繋がれる表現を模索してきました。
10代の頃からお世話になっている瀬々監督との現場も感慨深く、監督の熱量を感じると、ああ、今いいものが撮れているんだなと安心して撮影に臨むことができました。当時の人たちが持っていた熱量、そして音楽の素晴らしさが伝わるような、温かい作品にできるよう心を込めて演じました。
映画館を出た時に「この時代ってよかったな」とか「音楽って最高だな」と、お客さんに思ってもらえるような、そんな温かい作品になれば、と思っています。
戦後の疲弊や貧困から脱却しようとした日本の時代を象徴するような歌、それを作った人々の人生模様を映画にする。その多大なミッションの重責に今から身震いしています。ただ、そこは自由に、希望の歌となりえるように、今必要とされるような元気な映画を、私たちの689トリオを中心とし、素晴らしきチームとなって共に作っていこうと思っています。
「世界中の人の心を動かした名曲「SUKIYAKI」のように、この映画も、世界中の人の心に届けたい」先が見えないコロナ禍、689トリオのご家族とお会いし、取材を重ねる中で、戦後の焼け野原から、新しいものを作り上げた男たちのエネルギーに、今を生きる私自身が鼓舞され、強くそう願うようになりました。
当時の息吹を掴み取ってくれた瀬々監督率いる頼もしいスタッフのもとに、八大さんのクリエイティビティに共鳴してくれた岡田准一さんを筆頭に、素晴らしいキャストが集結しています。2026年、極上のメンバーで、極上の音楽と共に、極上の映画を世界中にお届けします。